僕が鬼

「もおいいかい」

僕は誰もいない視界から
君がいるはずの世界に尋ねた


シナリオ通りの
台本通りの
『もおいいよ』


案の定君は
「もおいいよ」


でもね
ぼくはね
違うんだ
そんなの聞きたくないんだ

聞きたかったのは

『みいつけた』


君に僕をみつけてほしかったよ


誰にもみせない
強がりな僕と
君を思うこころ、とかね