2012-12-01から1ヶ月間の記事一覧

さいごまでわすれていたかった

君の忘却曲線をなぞる指先の爪はささくれていた気がして、 でもそうでなかったのを覚えてる 真っ白で、どこか不安になるほど片付いた部屋の扉を閉じて零れんばかりの溜め息と 止められない涙と 忘れられない君との思い出を抱いて、 (ほら、また、君の笑顔と…

君の白に溺れて今日も僕は夏と冬の間の夢を見る

哭いていたのは君 いじけていたのは僕笑っていたのは君 自嘲っていたのは僕 いつだってそうだった 君の瞳を奪いとるに及ばなくてどこまでも青かったはずの空がくすんで見えた冬の日の午後4時42分 たぶん、 その空気を震わす声も 染めるような白い息も 窒息し…